2013年10月19日土曜日

薬効サラダ

新鮮な野菜は自然の薬。薬効の宝庫です。新鮮とは「旬」ということで、旬の野菜は、自然のはちきれんばかりのエネルギーをその中にギュッと秘めています。

サラダは、太陽と大地の恵みをたっぷり受けて育った野菜を、何種類か組み合わせて作っています。大切なことは、野菜の持つビタミンやミネラル、酵素を損なわずに最大限生かすこと。そして木の実や豆類、肉類、海藻など他の食材を組みあわせ、互いに補い合った、薬効効果の優れたサラダにして紹介しています。野菜の摂取量と寿命は比例するといわれるほど、野菜の薬効を上手に生かして取ることは、私たちの健康に大きく関係しています。野菜は新鮮なほど、ビタミンもミネラルも豊富。日にちが経つにつれて野菜のビタミンはどんどん減少していくので、野菜は新鮮なうちに食べましょう。

基本になる和風とフレンチドレッシングを覚えておけば、応用することで、サラダのバリエーションがグンと広がります。

10月が旬の牛蒡

中国から薬草として渡来し、食べやすいように改良が重ねられてきた野菜で、根の部分を食用します。平安時代の宮廷ではすでに薬として利用していたとの記述があります。ヨーロッパ、シベリア、中国東北部にかけて広く分布していますが、野菜として食用しているのは韓国と日本だけです。

成分
水分が多く、ビタミン類は少ないが、食物センイ(イヌリン、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなど)を多く含んでいます。カリウムも多く含んでおり、アルギニンも含まれています。

効能
食物センイの働きで整腸作用が活発になりコレステロールを抑制するので、便秘や動脈硬化の予防に効果があります。便秘が原因の肌荒れや吹き出物を防ぎ、美肌が期待できます。ごぼうの食物センイは消化吸収されずに腸内の発ガン物質を吸着し、排泄するので大腸ガンに有効です。リグニンには解毒作用があり、発ガン物質を無毒化し排泄します。イヌリンは腎臓の働きを高め利尿の効果があり、アルギニンは性ホルモンの分泌を助けるので強壮効果があります。食物センイには血糖値を下げる働きもあります。

調理時のポイント!
・ リグニンは切り口から出ます。切り口が広いほど多く発生するので、ささがきにするとよいでしょう。また時間が経つと増えるので、切ったらしばらくおきます。
・ ポリフェノール物質の働きで色が黒くなるので、切ったらすぐに水に放します。
・特有の香りは皮側にあるので、皮はむかずに庖丁の背でこそげ取るようにします。

保存のコツ!
泥つきのものは、ぬれた新聞紙にくるんで冷暗所へ置くか、土の中に埋めます。洗ったものはラップで包んで冷蔵庫で保存します。