2012年6月26日火曜日

炭水化物を取る食事は大切

炭水化物を量を減らすダイエットが流行しています。間違ったダイエット本やマスコミの報道等々、原因はいろいろあると思います。しかし、長く健康でありたいのなら、炭水化物を上手に摂取する食事をとらなくてはなりません。

今日は、薬食料理研究家、沢木みずほ先生のコラムを紹介します。

正しい食事、適切な運動と睡眠これが大切です。


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お米の力。米食は肥満を予防する

- 総エネルギーの55%以上を各種炭水化物で取る食事は、体脂肪蓄積を低減する -

お米の消費が上がりません。自給率の低下が進み、一方、サプリメントの市場は膨れ上がる一方。サプリメントは体調や加齢に応じて必要な時もあるでしょう。でも、お米の自給率が低下し続け、お米を食べない若い(とくに)が多いのはなぜ?

「お米を食べると太るから」「お米などの炭水化物は肌荒れの原因だから」等など、こんな話しはどこから出てくるのでしょうか。お米を主食にしている日本人は肥満大国のアメリカ人より太っているでしょうか。肌が荒れているでしょうか。

お米は炭水化物。炭水化物は消化される糖質と、消化されない食物センイに分類され、糖質の方は体内に入ると、炭酸ガスと水に分解される過程でエネルギーを生み出します。このエネルギーは人間が生きていく上での活力となるもの。だから炭水化物を取ると力が出てきます。

エネルギーが不足すると、脳も体も機能しません。だから炭水化物は人間の体にとって欠かすことができない栄養素なので、たんぱく質・脂質とともに「三大栄養素」と呼ばれています。

このエネルギーですが、余った部分は中性脂肪となって皮下脂肪に蓄えられます。ということは、エネルギーを取る一方で消費しない、つまり、食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活をしていたら、太るということです。これは炭水化物にかぎったことではなく、多かれ少なかれ、食べ物は消費する以上に摂取すれば、体内に蓄積されます。これって当たり前ですよね。

毎日を元気に過ごすのに欠かせないエネルギー。その総エネルギーの少なくとも55%以上を各種炭水化物から取る食事は、体脂肪蓄積の可能性を低減することが報告されています(75%以上になるとたんぱく質や資質などの他の不可欠な栄養素が不足することがあるので注意)。つまり、炭水化物をしっかり取る食事は体脂肪の蓄積を防ぎ、本来の意味での健康な体重を維持し、肥満防止に極めて有効なのです。

※ 肥満とは体の中での脂肪の占める割合の多いことをいい、本来は体脂肪を測定するものですが、体脂肪の測定は困難のため、一般では、標準体重より多い分を脂肪と仮定し、肥満度を測定しています。痩せて見えても体脂肪が多ければ肥満なのです。

糖質を多く含むものとして、お米の他にそば、そうめん、中華めん、スパゲッティなどがあります。これらの食品を上手に組み合わせて、炭水化物をきちんと取る食事を習慣づけましょう。もちろん、適度な運動も忘れなく。